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2020/12/06 11:23

今回は、ミニチュアやプラモデル・ボードゲームの駒・フィギュアなどを「誰でも、簡単に、お手軽に」筆で塗装できる水性塗料(エマルジョン系塗料)の中で最もオススメの「シタデルカラー」を詳しくご紹介していきたいと思います。

シタデルカラー」は水で薄めて使うことができ、ニオイもほとんどなく、塗った後すぐに乾くので待ち時間もほとんどありません

専用の下地スプレー(サーフェイサー)を吹いた後に塗っていくと、色が簡単にはがれないのもこの塗料の特徴です。(下地なしでも塗ることはできますが弾くことがあったり、乾燥後剥がれやすくなることがあります。)

しかも発色がよく、隠ぺい力・伸びの良さもとても優秀なので、今まで全く塗装をしたことがなくても楽しくきれいにペイントすることができます。





「シタデルカラー」の種類


「シタデルカラー」には用途別に種類があって、「BASE(ベース)」「LAYER(レイヤー)」「SHADE(シェイド)」「DRY(ドライ)」「TECHNICAL(テクニカル)」「CONTRAST(コントラスト)」「AIR(エアー)」などがあります。
それぞれ特徴別で分けられており、この特性を活かすことで迷うことなくペイントしていくことができます。

「シタデルカラー」には、用途別の種類を塗り方の手順とリンクさせて独自の『シタデルペイントシステム』という、初めてでも塗る手順に迷わないよう目安となるシステムが2種類用意されています。
このシステム2種類のうちの一つ「クラシックメソッド」では、カラーの強い隠ぺい力を利用し『暗い色から段々明るい色を上から順にのせていく』ことで塗装を仕上げていきます。そしてもし塗っていて色がハミ出してしまっても、『上から同じ色を塗りなおせば簡単に修正できる』という特徴もあります。
そしてもう一つのシステム「コントラストメソッド」では、コントラストカラーを使って簡単・スピーディーにペイントを仕上げることができます。 



塗料使用時の注意点をいくつか挙げておきますので、参考にしてください。

・使用前には必ずよく振る
ボトルの中で成分が分離するので、使用前には必ずよく振りましょう。
※ちなみに「DRY(ドライ)」カラーなどはもともと半固形なので、振らずに使用します。
ここで気を付けてほしいのが、棒などではかき混ぜないようにしましょう。空気を中に混ぜ込んでしまうと固まった粒ができたりする原因となります。
ボトルの中に「撹拌ボール」を2~3個入れておくと、振った時に中身が混ざりやすくなるので、おすすめですよ(^^) もし中身が少しドロドロしてきたと思ったときは、水をほんの数滴だけ入れてよく振る⇒まだ濃いと感じたら数滴水を入れてよく振る…を繰り返すと、中身が復活することがありますのでお試しください。

・蓋は必ず閉める
塗料は蓋を開けている間ずっと乾燥し続けていますので、パレットにとったらその都度必ず閉めましょう。シタデルカラーのボトルは形状の都合で、蓋の根元のところにカラーが固まって蓋が締まりにくくなるので、定期的に掃除しましょう。

・買った時は一度中身をチェックしよう
「シタデルカラー」や「ウォーハンマーのミニチュア製品」は正規販売店(ひがっちゲームズももちろん正規販売店です!)や直営のウォーハンマーストアで購入すると、もし中身が最初から固まっていたり不良品だった場合も店頭で交換対応などを行なってくれますので、何かおかしいなと思ったら気軽に買った正規販売店に相談、もしくはメーカーの「ゲームズワークショップ」のカスタマーサポート(03-3296-3512)に相談しましょう。

それではそれぞれの特徴を紹介していきますね(^^♪
まずは「クラシックメソッド」の塗り方で主に使用する「ベース・レイヤー・シェイド」から見ていきましょう。




・「BASE(ベース)

ベースカラーは、各色の系統で暗めの色や白・黒などの基本色が主なラインナップです。下地スプレーの後一番最初にこの種類の塗料を使っていくことが多く、隠ぺい力(下の色を隠す力)が強くて濃厚なのが特徴です。
そのまま塗るのではなく、パレットに取ったあと少量の水で混ぜ、それを筆にとって、塗っていきます。

発色が良く、一回塗り重ねるだけで下の色を隠してしまう(例えば黒の上にいきなり白を塗っても発色します!)ので、つい濃いめに塗ってしまいがちですが、あまり厚く塗りすぎると細かな凹凸が埋まってしまうこともあるので、1回目は薄めに(多少透けたりムラがあってもOK)→乾いたらもう一度同じカラーを塗り重ねる…で仕上げるくらいの気持ちでいくときれいに塗れます。

・「LAYER(レイヤー)

レイヤーカラーはベースカラーに比べ明るい色が多く、一番色が豊富です。
ベースカラーに比べると少しきめが細かく隠ぺい力が低い(薄い色の層を作る)のが特徴ですが、これには理由があって、直前に塗っている色を透かして見せることを活かして『グラデーション(色を自然に変化させるテクニック)』を施したり、ベースカラーよりも薄い色の膜を張るように塗り重ねることができるため、表面が綺麗に滑らかになります。これを利用して明るい色を塗り重ねることを『レイヤリング』といいます。

★金属色メタリックカラーについて

ラメのような粒子が入った金属色は、一度中身が分離すると振ってもなかなか混ざらず、より多く振らなければいけません。ときどき定期的に振っておくなど管理しておくと良いと思います。
金属色を使うときは、ラメ粒子が他の色に入ってしまわないように、通常の色用の水入れとは別に専用の水入れを用意しておくと便利です。
金属色を薄める場合は、水道水でも問題ありませんが、シタデルカラーの薄め液である「ラーミアンメディウム」を使うと、粒子が均一に広がりムラなく塗りやすいのでおすすめです。



初めてシタデルカラーを購入するときに、いわゆる通常のカラーというのは【BASE】か【LAYER】から選べば問題ありません。この2種類は用途もほとんど同じで、最初に【LAYER】から塗りはじめても、【LAYER】の上に【BASE】を塗り重ねても、この2種類を混色しても、全く問題ありません。
まずはこの2種類のカテゴリーから「純粋に使いたい色・塗りたい色」をチョイスしていきましょう!



・「SHADE(シェイド)

このカラーは他のカラーとは違って、とてもシャバシャバなのが特徴です。『ウォッシング』という影部分に色を入れるテクニック・色の上に薄い色のフィルターをかけることで自然な風合いや深みを出すのが主な用途で、使う時は基本的には薄めずそのまま使います。(濃いと感じたら、ラーミアンメディウム・水で薄めることもできます。)
「シェイド」は、使用前には特によく振ってください!中身が分離している状態で使った場合、テカテカしてしまったり、白くなってしまうことがあります。凹部分に少し溜めるように塗ることで自然にツヤのない影ができ、モデルの凹凸をハッキリさせることでよりくっきりとした印象を与えます。

基本は影をつけようと思う場所の同系色で塗りますが、透明度の高い塗料なのを利用して色の変化を楽しんだり、金属色の上に塗り重ねることで色のついたメタリック表現をすることにも使えます。色に自然な深みを与えたり落ち着かせる効果もあるのでいろいろ試してみてください。シェイドを塗るだけで一気に本格的な雰囲気になるので驚きますよ!



・「DRY(ドライ)

このカラーは『ドライブラシ』という凸部分に色をのせるテクニック専用に調合された、プリン状のぷにぷに塗料です。凸部分を明るく見せること(ハイライト)に使用するため、明るい色が多く用意されています。
ただこのテクニックは「レイヤーカラー」を使用して行なうことが多く、この種類の塗料は必ずしも必要ではないので、初めての時には余裕があったら購入…くらいでいいと思います。


・「TECHNICAL(テクニカル)

特殊表現やアクセント、宝石塗装や血のりなどラインナップされています。
ここではいくつかのおすすめ塗料をご紹介します。


LAHMIAN MEDIUM(ラーミアンメディウム):透明の「シタデルカラー」で、主に塗料を薄める際に水の代わりに使用します。水に比べて塗料の分離が起きにくい点、乾きが早い点が水よりも優れています。

TYPHUS CORROSION(ティファウス コローション):粒々が入ったシェイドのような塗料で、塗ったところが乾くと錆のようになるすごい塗料です。
表面がザラザラになるので、そこに「ドライブラシ」で明るいオレンジや茶色・黄土色などを入れる、もしくはテクニカル塗料「NIHILAKH OXIDE(ニヒラークオキサイド)」を塗り重ねることで青サビ表現もできます。

NIHILAKH OXIDE(ニヒラークオキサイド):先ほど出てきた塗料ですが、こちらはシェイドのようなシャバシャバ塗料です。青サビの表現以外のオススメの使い方があって、白い下地スプレーのあとにこの塗料を塗り重ねて、霊体のような表現ができます!とても簡単でかっこいいので試してみてくださいね(^^)/

BLOOD FOR THE BLOOD GOD(ブラッドフォーザブラッドゴッド)NURGLES ROT(ナーグルズロット):この2つの塗料は、それぞれ血のり・なんかグチュグチュの汚い液体を表現することに特化した塗料です。それぞれ塗るだけでそれっぽくなるので、持っていて損はないですよ!

SPIRITSTNE RED(スピリットストーンレッド)SOULSTONE BLUE(ソウルストーンブルー)WAYSTONE GREEN(ウェイストーングリーン):ドロッとした半透明のツヤがある塗料です。用途としては銀など金属色の上にこの塗料を塗り重ね(というか少し盛る感じです)、手軽に宝石のように見せることができます。宝石に見える塗り方などが苦手な方にはお手軽でおすすめです。

NIGHTHAUNT GLOOM(ナイトホーントグルーム)HEXWRAITH FLAME(ヘックスレイスフレイム):「シェイド」のようにシャバシャバですが「シェイド」よりも粘度が高く、塗った後も液がたれたりしにくい特徴がある半透明の塗料です。白い下地に塗り重ねることで霊体や煙のようなフワッとしたものを塗るのが主な用途です。少し濃いと感じたら「ラーミアンメディウム」で薄めて使うのもおすすめです。



・「TEXTURE(テクスチャー)」(現在はテクニカルのカテゴリーになっています)

砂粒が入った塗料…といっても中を見ると水分を含んだ土が入っているような感じですが(笑)、これをモデルの足元や地面部分などに塗る(というか盛る)ことで、手軽にリアルな地面を再現することができる塗料です。
乾燥後塗料を塗り重ねることができ、「シェイド」を塗ったり「ドライブラシ」するとよりリアルになります。



・「CONTRAST(コントラスト)

シェイドカラーに似ていますが、それより粘度があり、色のトーンも明るく、下の色を透かすことで立体感を出す【コントラストメソッド】という塗り方のために作られた塗料です。
基本的な使い方は下地に明るい色(下地スプレーのグレイシーアレイスボーンが一般的)を置いて、薄めずそのまま塗り広げることで凸部分は塗膜が薄く(下の色がよく透けるので明るく)、凹部分は塗膜が厚く(下の色が透けず暗く)なることで立体感を簡単に出すことができます。
コントラストの粘度を落とすことなく(特徴を残したまま)薄めたい場合は「コントラストメディウム」を使って薄めますが、水で薄めることもできます(ただし粘度がなくなるためシェイドのようになる)。コントラスト同士や他の種類のシタデルカラーと混色することもできます。



・「AIR(エアー)

エアブラシ塗装用にあらかじめ濃度が調整された塗料です。名称がベースやレイヤーと同じものが用意されていて色味も同じなので、筆塗りとエアブラシを併用するときには便利ですね。
プロペインター・YouTuberのせなすけ氏が使っているエアブラシ塗料はこちらが中心です。




実は「シタデルカラー」には便利なアプリが用意されていて、カラーの管理やおすすめの色などを手軽に調べられて、しかも無料で使えます!iPhone・androidともに【シタデルカラー】と検索すれば出てきますので、ぜひ一度ダウンロードしてみてくださいね。

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